石を投げられた話


カンボジアからベトナムに戻って来ました。
ここから、次はトルコを目指す予定です。

ベトナムでも、色々在ったんですが、
昨日、超ショックな事があったので愚痴覚書として書きます。

あれは深夜の帰り道。
すっかり人気も無くなったメインストリートを
ホテルまで急いでいる時の事です。

いつものように、虫か!ってくらいの勢いで、
モーターサイ(バイクのタクシー)が寄ってくるのに
心底うんざりした僕は、旅の疲れもあって、
イライラの絶頂にありました。

そら、モーターサイでもなんでも使えば、
早く帰れるし、深夜だからそうした方がいいかもしれません。

しかし、基本的に貧乏旅行なので、できるだけ余計な出費は抑えたい。
それと、モーターサイのボッタクリも話に聞いていたので、
歩ける限りは自分の足で歩きたい。

「Where you go? you want?」

もう何度目だろう?
僕はベトナム式に、頭の横で手を振りながらNoと返事しました。

たいていはこの時点で引き下がってくれるます。
しかし、このドライバーはそれでもしつこく声をかけられます。

「Where you go? you want?」

うんざりだ。本当にうんざりだ。

逃げてしまおうと、疲れた足に気合を入れ、
全速力でサイゴンの大通りを走りました。
……追っては来ない。

充分な距離ができた頃、速度を落とし、
また、ホテルまで歩き出しました。

しかし、数分後、すぐにビュッと音がして、
足に軽い痛みを感じました。
小石が足にぶつかったようです。

一瞬、何が起こったのかわからなかったですが、
後ろを振り返ると、一台のバイクが僕から逃げて行きました。

「Run away,Run away,Run away……」
呪文のように、そんな言葉を繰り返しながら。

僕が逃げたのがよほど腹にすえかねたんでしょう。
その後も、同じ事を繰り返され、計3回石をぶつけられました。

そりゃ、逃げたのは失礼かもしれん。

しかし、
しつこい客引き。
背後から石をぶつける卑劣さ。

彼は自分の貧しさを知らない。


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