夕陽が沈んだ後、我々はキャンプ地に向かいます。
キャンプには天幕がコの字型に並び、その中庭には十数人が
並んで座れるほどのテーブルが並んでいます。
その中庭でタジン、パンなどの食事を摂った後、
星空を鑑賞しに再び砂漠へ。
遠くに見える街の光が糸のようにきらめき、
それでもなお、新月の夜空は無数の星をたたえていました。
天の河が、オリオンが、名も知らぬ無数の星々が。
少し雲がかっていたものの、それはそれは美しい星空でした。
あいにく、一眼レフなどの機材を持っていなかったため、
星空を撮ることはできなかったのが残念でなりません。
ひと通り、星空を見終わった後はキャンプファイアー。
ワインを持ち込んだ人が居たため、その場はちょっとした宴へ。
ベルベル人の叩く太鼓を聞き、踊り、オールディーズを歌い、
夜は更けていきます。
天幕に帰った後、なかなか眠れずにいた僕が中庭に出てみると、
幾人かのメンバーがまだそこに居て、こう言いました。
「ケン、ここで眠っても良いみたいだよ」
満点の星空の下、星空を眺めながら眠ろうというのです。
僕はこの日、流れ星を四つ見ることができました。
翌朝。
我々はまだ夜も明けきらぬ内に起こされ、
再びラクダに跨がりました。
徐々に白んで行く夜空の中、手綱を持つベルベル人に引かれ、
ラクダは砂漠を進みます。
朝陽が登り始めた頃、最寄りのホテルまで到着。
ラクダに別れを告げ、今度は朝陽の鑑賞です。地平へ向かうメンバー達。
鮮やかな朝陽に照らされた空は、幻想的な美しさでした。
この後は、ホテルで朝食の後、マラケシュまで
12時間のドライブ。
やっと帰り着いた頃には、再び夜が訪れる頃でした。